臨場感通信会議における参加者の対面状況の保持特性の評価
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概要
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筆者らは, 互いに異なる場所にいる人々が一堂に会したかの感覚で会議を行える臨場感通信会議を提案し, 実現のための要素技術の研究を進めている. 通信会議の場合, 各参加者の映像の間に心理的な境目があると同一場所にいるという感覚が得られない. 本論文では, 臨場感通信会議における3者会議において, 画面内の相手2人の対面状況がどの程度保持されるかに着目し, 臨場感通信会議システムと従来の2次元テレビ会議方式と比較した. 会議空間内で向き合う2名の人物像の間の対面視を保持しながら2人の位置を変化させ, それに伴う顔の向きの知覚に基づいて評価した. その際, 3次元CG人物像でも視線方向と顔の向きの知覚に関しては実物と同様であることから, 臨場感通信会議システム自体を2次元テレビ会議方式のシミュレータとして用い, CG人物像を用いて評価実験を行った. その結果, 2次元表示の場合, あらかじめ2人の参加者の視線と顔の向きが一致するようにカメラを設定しておいでも, 参加者が位置を変えるにつれて第3者が感じる互いの顔の向きのずれが増大し, 2次元表示では顔の向きの正確な判断は困難であり, 3次元表示の方がより正確な判断が可能であることを示した.
- 1996-02-25
著者
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