カルマンフィルタから導出した各種α-βフィルタの比較
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概要
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目標位置を観測値として, 目標の位置, 速度の真値を推定するα-βフィルタは, 等速直線運動モデルを使用するカルマンフィルタより導出できる.従来, 運動モデルのあいまいさを示す駆動雑音を速度誤差とするα-βフィルタ(以下, RVフィルタと呼ぶ)と加速度とするα-βフィルタ(以下, RAフィルタと呼ぶ)が知られている.本論文では, 駆動雑音を加速度のn階時間微分値とした場合, 及び連続系の微分方程式による等速直線運動モデルを使用した場合より, 新たなα-βフィルタを導出した.更に, これらα-βフィルタの性能を比較した.性能は, ゲインαが1のときの等速直線運動目標に対する目標予測位置の定常誤差の分散(以下, 定常誤差の分散と呼ぶ)と, ゲインβが1より小さいときの等加速度の目標に対する定常追従誤差が一定であるとの条件のもとでの定常誤差の分散で評価した.この結果, βが1より小さいときは, RAフィルタが最良で, RVフィルタが最悪であることがわかった.しかし, αが1のときは, RAフィルタは発散し, 性能はこの逆となる.また, 新たに導出したα-βフィルタは, RAフィルタとRVフィルタの中間の性能を有することを示した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2001-09-01
著者
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