運動指令依存ノイズを考慮したヒト腕軌道計画規範の検討(バイオサイバネティックス,ニューロコンピューティング)
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概要
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多関節のヒト腕運動を説明する最適化規範として,滑らかさに関する規範と運動指令依存ノイズに基づいた分散最小規範が提案されており,それぞれの規範がヒトの軌道をよく再現することが報告されている.本論文では,分散最小規範が軌道計画に用いられている可能性を検討した.第1に,数値実験により矢状面運動での手先軌道と終端位置の分散の関係を調査した.第2に,同様の関係を心理行動実験によって調査した上で,模擬的に運動指令にノイズを付加し,軌道の変化と分散の関係を調査する行動実験を行った.実験結果は,分散最小規範が軌道計画に用いられている可能性を示唆するものであった.しかしながら,分散最小規範だけでは矢状面におけるヒト腕運動の説明は困難であった.これらの結果は,ヒト腕の軌道計画に滑らかさに関する規範と運動指令依存ノイズによる分散最小規範の両方が用いられている可能性を示唆すると考えられる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-08-01
著者
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