ポーラスポリマーカラムによる食品香気成分の濃縮(<特集>超微量分析のための前処理と予備濃縮)
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概要
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ポーラスポリマービーズを充てんしたカラムによる食品,特にアルコール性飲料中の揮発性成分の濃縮法について検討した.各種フレーバー溶液1lをPorapak Q 5mlを充てんしたカラムに流し,吸着された揮発性成分をエーテル20mlで抽出した.1)エタノール濃度20%のフレーバー容液からの揮発性成分の回収率を6種類の樹脂で比較したところPorapak QとChromosorb 106が最も良好な結果を与えた.2)エタノール濃度が0%のときには炭素数6以上のアルコール,アルデヒド,エステルいずれも定量的に回収された.3)20%のときには,ヘキサノール,ヘキサナール,エチルブチレートの回収率は63,86,89%に低下したが,炭素数8以上の成分は100%回収された.4)30%以上になると回収率の低下が著しかった.従って,適宜水で希釈するか,塩析しながらカラム処理を行うことが有効であった.5)界面活性剤は本法にほとんど影響を及ぼさなかった.6)樹脂の4倍量のエーテルによりカラムから揮発性成分を抽出すると各成分とも97%以上が抽出された.又,再度抽出することにより残量は完全に抽出された.本法と減圧連続蒸留抽出(SDE)法を比較するために,市販ビールの香気成分の濃縮を行った.本法は高沸点成分のみならず酸性及びフェノール性画分,塩基性画分の回収に極めて優れた特性を示した.任意に選ばれた12個のピークの再現性(n=5)は相対標準偏差として減圧SDE法で平均37.9%,本法では14.0%であった.
- 1987-11-05
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