<原著>在宅ホスピスケアシステムにおけるホスピス・緩和ケア病棟の役割 : 全国ホスピス・緩和ケア病棟への調査から
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概要
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目的:医療における在宅ホスピスケアシステムを構想する上で,ホスピスや緩和ケア病棟の地域における役割についての示唆を得る.対象:全国ホスピス・緩和ケア病棟連絡協議会会員一覧より109施設を対象とし,統括責任者である医師と看護職者の各1名ずつ218名を対象とした.方法:1999年11月〜12月,自作質問紙による郵送自記式無記名調査を実施した.結果:対象者218名の内,104名(47.7%)から回答があった,有効回答は77名(74.0%)で,緩和ケア病棟が61.0%,併設型ホスピスが19.5%,独立型ホスピスが13.0%であった.在宅ホスピスケアは全体の約半数の施設が実施していたが,1998年度に在宅で看取った患者数は全体の77.1%が5人以下であった.在宅ホスピスケアに関わる内容で実施率の高いものは,在宅がん患者のショートステイの受け入れ,ボランティア育成のための活動であった.実施率の低いものは,デイケアの実施,医療福祉物品の貸し出し,地域住民への健康教育であった.この中で現在は未実施だが実施希望が高いものは,ボランティアの育成活動,地域の開業医や訪問看護ステーションの看護職者への教育,地域住民への健康教育であった.特に医師は訪問看護ステーションの看護職者への教育に強い意欲を持っていた.結論:約半数が在宅ホスピスケアを実施しているものの,在宅で看取った患者はわずかであった.しかしホスピス・緩和ケア病棟の医師や看護職者は,在宅ホスピスケアにともなう地域への貢献には強い意欲を持っていた.
- 順天堂大学の論文
- 2003-05-30
著者
-
荒賀 直子
順天堂医療短期大学
-
石 純子
東京都立保健科学大学
-
杉本 正子
東京都立保健科学大学
-
高石 純子
東京都立保健科学大学
-
荒賀 直子
順天堂大学・医療看護学部
-
河原 加代子
東京都立保健科学大学・保健科学部
-
高石 純子
日本赤十字看護大学・看護学部
-
リボウィッツ 志村よし子
青森県立保健大学・健康科学部
-
高石 純子
江戸川区立葛西保健相談所
-
高石 純子
東京都立保健科学大学 保健科学部 看護学科
-
高石 純子
東京都立医療技術短期大学
-
河原 加代子
首都大学東京 健康福祉学部
-
河原 加代子
東京都立保健科学大学
-
杉本 正子
東京都立保健科学大学・保健科学部
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