外来通院中のがん患者の補完・代替療法に関する思いと主観的影響
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概要
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目的:外来通院中のがん患者の補完・代替療法(Complementary and Alternative Medicine,以下CAM)に対する思いと現在の心身の状況に対するCAMの主観的影響を明らかにする。方法:外来通院中のがん患者90名を対象に,研究者作成の無記名自記式質問紙調査を行った。質問内容は,(1)CAMに対する思い(15項目),(2)現在の心身の状況に対するCAMの主観的影響(14項目)等であった。倫理的配慮として,対象者に充分な説明を行い,承諾を得てから個別に質問用紙を配布し,返信は個別郵送とした。結果:有効回答数は62名(69%)であった。(1)CAMに関する思いの主成分分析では,『効果を期待する思い』『ためらう思い』の2成分が抽出された。(2)現在の心身の状況に対するCAMの主観的影響では,「病気の改善」「症状の改善」「精神的安定」「医師・看護師との関係性」「金銭的負担」の5項目で有意差が認められた(P<0.01)。考察:がん患者のCAMに対する思いには,相反する2つの思いがあった。病気や症状の改善にCAMが影響している一方,医療職者との関係性や金銭的負担にも影響を与えていると考えていることが明らかになった。
- 日本保健科学学会の論文
- 2009-06-25
著者
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