前定年退職期における労働者の自由時間

概要

論文の詳細を見る
本研究は、50代以降の労働者の自由時間における活動に着目し、その活動と基本的な属性(性、年齢、教育歴、配偶者の有無、所得、健康度自己評価、医療機関への受療状況)との関連性を検討した。調査対象は、干葉県内において従業員数500人以上の規模の6事業所を調査対象とした。調査対象者は、それぞれの事業所に勤務する50歳以上の労働者1110名(男性1030名、女性80名)とした。調査方法は、調査票を作成し、各企業および事業所の健康管理担当者を通じ、本人への配布・回収を行った。配布した調査票への記載は、本人に依頼した。なお、調査票が回収できた590名(回収率 : 53.2%)、男性550名、女性40名の資料を分析した。その結果、前定年退職期の自由時間の状況は決して十分ではなく、家庭とその周辺で日常的に行われる活動は質量ともに貧しいことが示された。また、前定年退職期における労働者の自由時間の活動は、性別、配偶者の有無、健康度自己評価と関連していることが明らかにされた。
日本保健福祉学会の論文
2001-03-31