種間交雑による新観賞用ネギ類の創出に関する研究2.耐暑性観賞用ネギ属の開発に対するラッキョウ×ヤマラッキョウ雑種とニラテンダーポールの利用
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概要
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ヤマラッキョウ, ラッキョウおよびその雑種後代の園芸, 育種上の特性ならびにニラ品種テンダーポールとこれらとの交雑和合性を検討した. ラッキョウ×ヤマラッキョウの雑種は鹿児島の気候風土に非常に高い適応性を持ち, 10月下旬より11月にかけて紫色球状の花序をつけた. しかしながら, テンダーポールを除くとこれら導入種はいずれも花梗が弱く, 切花として直接的に利用するには難しいが, 6倍性雑種87C28のみは最も剛直な花梗をもち, 切花としての利用も可能と考えられた. 球根からの出芽率およびその後の生育の点で, 雑種は交配親より格段に優れていた.<BR>不完全ではあるが, 総当たり的交配を行い, 交配親として不適当な素材を明らかにするとともに, 無菌培養による雑種胚救済に関し, 適性が高いと考えられる交配組み合わせを抽出した. また種子発芽7か月後の雑種実生の生育を, 対応する自殖実生のそれと比較し,生育の優れた実生後代を生む交配親を明かにした. 11組の交雑組み合わせのうち, 7組に実生の生長力に関し, 正逆交雑間に明確な差異があった. 87C28 (ラッキョウ×ヤマラッキョウ) ×ニラテンダーポールの交配で, 雑種とみられる実生が1個体得られており, 現在真の雑種か否か検討中である.
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