Allium 春咲種の促成栽培における低温貯蔵と植え付け期の影響
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概要
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新しい観賞用<I>Allium</I>を育種するために, <I>Allium</I>春咲種の促成に対する反応を比較し遺伝資源としての評価を行った. 秋季から冬季にかけ貯蔵温度, 貯蔵期間および植え付け期を変えて12種の<I>Allium</I>を栽培し,発芽, 抽だい, 開花に及ぼす影響を検討した. <I>A.schubertii</I> Zuccariniおよび<I>A. sphaerocephalum</I> L. は抽だいするものの花序の発達がとまり, 開花には至らなかった. <I>A. aflatunense</I> Fedtsch. とその園芸品種Purple Sensation, <I>A. caeruleum</I> Pallasおよび<I>A. oreophilum</I> Meyerは開花に4°Cの12週間の湿潤低温が必要であった. また, <I>A. giganteum</I> Regelおよび<I>A. moly</I> L. の開花率は, 湿潤低温処理で改善された. いっぽう, <I>A.cowanii</I> Lindl.,<I>A. neapolitanum</I> Cyr. および<I>A. roseum</I> L. の開花率にはこれらの処理の影響はなく, とくに,<I>A. cowanii</I>および<I>A. neapolitanum</I>は4°Cの貯蔵なしでも100%開花した. しかし, <I>A. albopilosum</I> Wrightは低温貯蔵と植え付け期が遅くなることで開花率がさがった. <I>A. cowanii</I>, <I>A. moly</I>および<I>A. neapolitanum</I>以外の種では低温貯蔵期間を延長したり, 植え付け期を遅らせても, 開花期の幅を満足のいく程度に拡大することはできなかった.
- 園芸学会の論文
著者
-
有隅 健一
鹿児島大学農学部
-
衛藤 威臣
鹿児島大学農学部
-
坂田 祐介
鹿児島大学農学部
-
前田 雅大
鹿児島大学教育学部
-
Dubouzet Joseph
鹿児島大学農学部
-
前田 雅大
鹿児島大学農学部
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