トマト葉外植片カルス再生体およびその自殖後代植物の形質評価と優良個体の選抜
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概要
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組織培養系を利用し, トマトの優良系統作出の可能性を検討する目的で, 葉外植片カルス再生体とその自殖後代植物について生育特性を調査した. 再生植物体については, 高 Brix 果実生産個体を選び, それらの自殖種子を得た。さらに, その種子から育成した自殖後代植物については, 育苗日数, 定植時草丈, 花房あたりの着花数とその斉一性, 着果率および果実の Brix 値を測定した. 対照品種「福寿2号」を基準に, 各個体の測定形質ごとに得点を与えて高得点個体を選抜したところ, 14個体の優良系統を得ることができた. これらの選抜個体の中には, 全調査項目について対照品種と同等以上の値を示すものがあり, また, 生育状態を草姿指数で評価した場合にも高い値を示す優良個体が含まれていた. 以上のことから, トマトにおいても植物体再生系を利用した品種改良が可能であると考えた.
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