5年一貫看護師養成教育課程に在籍する生徒の学習経験に関する研究

概要

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本研究の目的は、5年一貫看護師養成教育課程に在籍する生徒の学習経験を表す概念を創出し、その特徴を明らかにすることである。研究方法論には看護概念創出法を用い、看護師19名の半構造化面接によりデータ収集した。分析の結果、5年一貫看護師養成教育課程に在籍する生徒の学習経験を表す15概念が創出された。それは【カリキュラム準拠による修了要件充足と修了要件充足に向けた学習の工夫】【学習時間の捻出による課外活動完遂と完遂困難による在学継続躊躇】【指導者指示最優先による指示への追従と指示に反する自己主張】【教育課程への劣等感と優越感の認知】等である。考察の結果は、5年一貫看護師養成教育課程が中等教育であるため、生徒が複雑な要素から構成されるカリキュラムを過密なスケジュールに沿って履修し、課外活動にも参加するという特徴を明らかにした。また、生徒が心身共に未熟であるため、看護師養成教育の目的達成に向け、指導者主導型のモデルを適用せざるを得ないために生じる経験をするという特徴を明らかにした。これらは、自律的な看護職養成に向け、指導者主導型のモデルと学習者の主体性を尊重するモデル双方の要素を含む教育の必要性を示唆した。さらに、今後、高等学校教育と看護師養成教育の目的達成を同時に目指す5年一貫看護師養成教育のあり方を再検討する必要性を示唆した。
2013-03-31

5年一貫看護師養成教育課程に在籍する生徒の学習経験に関する研究

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