身体侵襲を伴う診療場面の看護師行動解明 : 診療場面における看護師役割の成文化

概要

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本研究の目的は、身体侵襲を伴う診療場面において患者、医師と相互行為を展開する看護師行動を表す概念を創出し、その特徴を考察し、看護師の役割を成文化することである。研究方法論には、看護概念創出法を適用した。参加観察法(非参加型)を用い、看護師が身体侵襲を伴う診療場面において患者、医師と展開する相互行為場面をデータとして収集した。持続比較分析の結果、診療場面における看護師の行動を表す19概念を創出した。それらは、【医師への物品供給による診療進行推進と供給遅滞による診療進行阻害】、【診療進行への医師難渋実見と医師行動代行による難渋克服】、【不合理な医師要請への対応拒否と甘受】、【診療終了による患者日常生活の復元と再構成】等である。19概念の特徴を考察し、保健師助産師看護師法により看護師の業務と規定されている診療の補助に「医師からの要請に対応し円滑に診療を進行させる」、「問題の未然防止と問題解決に向けて対応する」、「医師の診療行動の質を維持する」、「患者の日常生活と診療、診療と日常生活を連結させる」等、診療場面における看護師の8役割が内包されることを明らかにした。
2012-03-31