大阪国際空港内におけるシルビアシジミの生息状況
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概要
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2003年8月4日に大阪府と兵庫県の府県境に位置する大阪国際空港内においてシルビアシジミ Zizina emelinaの生息状況調査を実施した.その結果,この調査で166♂34♀,合計200個体の成虫が確認された.成虫の密度は草丈が比較的低くスズメノヒエ属の一種,メヒシバ,ムラサキツメクサ,ヘラオオバコ,ハルシャギクなどが優占する敷地内の野球場や滑走路周辺の草地で高かった.本種の主要な寄生植物と考えられるミヤコグサは,すべての地点で確認されず,幼虫はシロツメクサやヤハズソウなどを利用していると考えられた.すでに大阪国際空港周辺の本種の生息地が消失あるいは劣化していることを考えると,この空港内の個体群を維持することは,この地域における本種の保全上きわめて重要である.
- 2008-01-05
著者
-
広渡 俊哉
Entomological laboratory, Graduate School of life & Environmental Sciences, Osaka Prefecture Univers
-
平井 規央
Entomological Laboratory, Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture Unive
-
石井 実
Entomological Laboratory, Graduate School of Agriculture and Biological Sciences, Osaka Prefecture U
-
石井 実
Entomological Laboratory Graduate School Of Agriculture And Biological Sciences Osaka Prefecture Uni
-
石井 実
Entomological Laboratory Graduate School Of Life And Environment Sciences Osaka Prefecture Universit
-
広渡 俊哉
Entomological Laboratory Graduate School Of Life And Environment Sciences Osaka Prefecture Universit
-
石井 実
日本鱗翅学会自然保護委員会
-
広渡 俊哉
Entomological Laboratory College Of Agriculture Osaka Prefecture University
-
平井 規央
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科
-
平井 規央
Entomological Laboratory Graduate School Of Life And Environmental Sciences Osaka Prefecture Univers
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