幼虫がサカキに潜る日本産Antispila属の1新種(鱗翅目,ツヤコガ科)
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概要
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ツヤコガ科の幼虫はほとんどが潜葉性で,終齢の前に葉の上下の表皮を切り取ってケースを作る.また,ブドウ類に潜るブドウキンモンツヤコガAntispila uenoi Kurokoのように栽培作物の害虫も含んでいる.寄主植物としてはこれまでブドウ科,ミズキ科,ブナ科など13科の植物が知られていたが,ツヤコガ科の寄生植物として知られていなかったツバキ科のサカキに潜る未知種が皇居等で発見されたので新種として記載した.Antispila cleyerella Lee, sp. nov.サカキツヤコガ(新種) 本種は東京都(皇居),愛知県(六所山),三重県(伊賀神戸)などで確認された.本種の幼虫は平地では3月中句心山地では4月中旬にサカキの葉に斑状潜孔を形成し,飼育下で同年4月下句から5月上旬に成虫が羽化した.著者らは数年間に170個体の幼虫を採集・飼育したが,羽化したのはすべて雌であった.このことから,本種は単為生殖をしている可能性がある.
- 日本鱗翅学会の論文
- 2006-01-10
著者
-
広渡 俊哉
Entomological laboratory, Graduate School of life & Environmental Sciences, Osaka Prefecture Univers
-
有田 豊
Zoological Laboratory, Faculty of Agriculture, Meijo University
-
有田 豊
Zoological Laboratories Faculty Of Agriculture Meijo University
-
李 峰雨
Entomological Laboratory, Graduate School of Life and Environmental Sciences, Osaka Prefecture Unive
-
有田 豊
Zoological Laboratory Faculty Of Agriculture Meijo University
-
有田 豊
名城大学農学部
-
李 峰雨
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科昆虫研究グループ:(現)韓国国立樹木園
-
李 峰雨
Entomological Laboratory Graduate School Of Life And Environmental Sciences Osaka Prefecture Univers
-
広渡 俊哉
Entomological Laboratory College Of Agriculture Osaka Prefecture University
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