ベトナムおよびその近隣地域のChamanthedon属(鱗翅目,スカシバガ科)の知見
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概要
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スカシバガ科Chamanthedon属のC.melanoptera Le Cerf,1927とC.aurigera(Bryk,1947)の2種をベトナムから記録した.C. aurigeraはベトナムとタイから最初の記録である. Chamanthedon属の雌は今まで未知であった.C.bicincta sp.nov.をミャンマーから記載した.Chamanthedon melanoptera Le Cerf,1927(Figs 1-4,7)北ベトナムからホロタイプの1♂のみが知られていた.今回,北ベトナムのタムダオ(2♂6♀,930-1,230m)とサパ(1♀,1,400m)の2ヶ所から記録した. Figs 1-4に見られるように,前後翅の色彩や腹部の黄色の帯には変異がある.Chamanthedon bicincta sp.nov.(Figs 5,8)ミャンマーから新種として記載した本種は,腹部の色彩などがC.albicincta Hampson,1919に良く似ているが,頭部の色彩や前翅の横脈紋前縁部分の色彩が異なる.Chamanthedon aurigera(Bryk,1947)(Figs 6,9)この種は雌ゲニタリアが図示(Fig.9)したように他の2種類と大変異なる.Osminiini族の他の属であるのは確かであるが,雄を調査するまでこの属に所属させておく.
- 日本鱗翅学会の論文
- 2000-06-30
著者
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有田 豊
Zoological Laboratory, Faculty of Agriculture, Meijo University
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有田 豊
Zoological Laboratories Faculty Of Agriculture Meijo University
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GORBUNOV Oleg
Institute for Problems of Ecology & Evolution, Russian Academy of Sciences
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Gorbunov Oleg
Institute For Problems Of Ecology & Evolution Russian Academy Of Sciences
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Gorbunov Oleg
Institute For Problem Of Ecology And Evolution Russian Academy Of Sciences
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