LECラット由来線維芽細胞株における高い温熱感受性(実験動物学)
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概要
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コロニー形成法で生存率を50%減少させる処理時間で比較した場合,LECラット由来線維芽細胞株は45℃での温熱処理に対してWKAHラット由来線維芽細胞株よりも約2倍感受性が高かった.本実験はLECラット細胞における高い温熱感受性の機序を検討するために行った.WKAHラット細胞では温熱処理後72時間までほとんどアポトーシス細胞は認められないが,LECラット細胞ではアポトーシス細胞の割合は有意に増加した.温熱処理によって誘発されるアポトーシスに関与しているとされる脂質情報伝達物質であるセラミドに対してLECラット細胞はWKAHラット細胞よりも有意に低い感受性を示した.温熱処理時においてJNK阻害剤SP600125はLECおよびWKAHラット細胞の両者に対して細胞死に対する抑制効果を示すのに対して,p38mapk阻害剤であるSB203580は抑制効果を示さなかった.SP600125およびSB203580の両者の存在下で温熱処理した場合,LECおよびWKAHラット細胞ともそれぞれの生存率はSP600125単独で処理した場合に比較してより高い値を示した.WKAHラット細胞では温熱処理後4〜12時間でhsp70タンパク質は増加するが,LEGラット細胞ではhsp70タンパク質の増加は見られなかった.これらの結果はLECラット線維芽細胞株の高い温熱感受性はhsp70タンパク質の低い誘導性に起因することを示唆した.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2004-10-25
著者
-
遠藤 大二
酪農学園大学獣医内科学放射線獣医学教室
-
奥井 登代
北海道立衛生研究所
-
林 正信
酪農学園大学獣医学部獣医学科獣医放射線生物学ユニット
-
浜州 拓
酪農学園大学獣医学部放射線獣医学教室
-
川名 愛
酪農学園大学獣医学部放射線獣医学教室
-
松本 斉子
酪農学園大学獣医学部放射線獣医学教室
-
奥井 登代
北海道衛生研究所
-
浜洲 拓
酪農学園大学獣医学部放射線獣医学教室
-
遠藤 大二
酪農学園大学獣医学部獣医学科獣医放射線生物学ユニット
-
遠藤 大二
酪農学園大学 放射線
-
遠藤 大二
酪農学園大学 獣医学部
-
Endoh D
Rakuno Gakuen Univ. Hokkaido Jpn
-
遠藤 大二
酪農学園大 獣医
-
林 正信
酪農学園大学獣医学部
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