マウス肝炎ウイルス(MHV)JHM株に持続感染したDBT由来細胞株におけるMHV抵抗性
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概要
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マウス肝炎ウイルスJHM株(JHMV)に持続感染したDBT細胞に由来する細胞株であるpiD-10とpiD-11細胞はJHMVの感染に対して抵抗性であった. piD-10とpiD-11, DBT細胞に対するウイルスの吸着能に細胞間で有意差は認められなかった. piD-10とpiD-11細胞におけるMHVレセプターmRNAの発現をRT-PCR法で解析した際に, 増幅産物の強度にpiD-10とpiD-11, DBT細胞の間で差は認められなかった. ウイルスを吸着した細胞をPEGで処理することによって細胞膜とウイルスエンベローブの融合が起こり, ウイルスは細胞内に導入される. いずれの細胞でもPEG処理した場合と処理しない場合でウイルスの収率に差は見られなかった. さらに, ウイルス吸着後温度を上げ, 細胞内に侵入するウイルス量を経時的に測定したところpiD-10とpiD-11, DBT細胞でほぼ等しいことが示された. piD-10とpiD-11細胞をPEGで融合した後JHMVを感染した場合, ウイルスの収率はDBTとpiD-10またはpiD-11を融合した細胞に比べて有意に低かった. これらの結果はpiD-10とpiD-11細胞のJHMV感染に対する抵抗性がJHMVの細胞内への侵入過程が抑制されたためでないことを示した.
- 1997-07-25
著者
-
前田 秋彦
北海道大学
-
昆 泰寛
北海道大学獣医学部家畜解剖学講座
-
林 正信
酪農学園大学獣医学部獣医学科獣医放射線生物学ユニット
-
昆 泰寛
北海道大学 獣医・解剖
-
昆 泰寛
北海道大学大学院獣医学研究科解剖学
-
昆 泰寛
酪農学園大学 放射線
-
前田 秋彦
北海道大学大学院獣医学研究科実験動物学教室
-
渡邊 智正
北海道大学獣医学部実験動物学
-
渡辺 智正
北海道大学大学院獣医学研究科実験動物学教室
-
渡邊 智正
北海道大学獣医学部
-
林 正信
酪農学園大学獣医学部
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