固定小数点演算に適した'個別正規化'LMS法とその能動騒音制御への適用
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概要
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固定小数点による演算は安価で高速なプロセッサの採用を可能とし,生産費の削減に効果をもたらす.しかし,標本化周期ごとに算出され,適応フィルタ係数に加算される係数更新量が固定小数点で表現可能な最小値以下となったときには適応フィルタ係数の更新は不可能となる.学習同定法ではノルムによる正規化が係数更新量をその最小値以下とする可能性を高める.この問題は,その係数更新量を「同定の対象となる未知の信号伝達系のインパルス応答とその推定値との差」として抽出するときに解決される.本論文で提案する'個別正規化'LMS(Least Mean Square)法では,この差を応答残差と適応フィルタのタップ出力との積和,およびタップ出力の2乗和との比として係数ごと個別に正規化することによって求めている.本論文では更に,本提案法の設計指針となる安定条件を明らかにし,計算量が学習同定法以下となる並行移動型の積分構成を提示すると共に,Filtered-xアルゴリズムに適用し,その応用性を確認している.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-06-25
著者
-
藤井 健作
(株)富士通研究所ネットワークシステム研究所
-
藤井 健作
(株)富士通研究所 無線システム研究部(研 41)
-
大賀 寿郎
富士通研
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大賀 寿郎
(株)富士通研究所
-
大賀 寿郎
(株)富士通研究無線システム研究部:(現)芝浦工業大学工学部
-
藤井 健作
(株)富士通研究所 ネットワークシステム研究所
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