タップ長が残響時間より短いエコーキャンセラの聴感への影響 : 第1報オフライン実験とオンライン実験準備

概要

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拡声通話系における音響エコーの問題を解決するためにディジタル適応フィルタを用いた音響エコーキャンセラが利用されるが、適応フィルタのタップ長と室内音場の残響時間の関係は明瞭ではない。そこで、聴覚心理実験を行ない、この関係を明確にするという検討をしている。まず残響音場、エコーキャンセラを経た音声を録音し、検知限を求めるというオフライン実験を行なった。その結果、夕ップ長と残響時間との関係の概要がわかった。次に自分の発声した音声の「返り」をリアルタイムに聴取したときの検知限を求めるオンライン実験の準備を行なっている。予備実験ではオフライン実験と同様、タップ長は残響時間よりも短くて済む場合があるという結果を得た。
社団法人電子情報通信学会の論文
1999-05-20