単一正電圧制御GaAs RFスイッチIC

概要

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近年、TDMA方式がディジタル移動体通信に広く用いられるようになり、高周波スイッチICに対する要望が高まっている。GaAsスイッチICは、従来から使用されているSi-PINダイオードスイッチに比較して、消費電力が非常に小さく、また、IC化により小型化できるという利点がある。しかしながら、相補的な2系統の制御電圧を必要とするため、駆動回路が複雑になるという問題があった。今回、我々は、単一正電圧により制御できるGaAsスイッチICを開発した。このスイッチ回路は各FETのドレインおよびソースにキャパシタを接続することにより独立にバイアスを与えることができる単位スイッチ回路の組み合わせによって構成されている。キャパシタは高誘電率材料としてBST(チタン酸バリウム・ストロンチウム)を用いてGaAs基板上に集積化した。試作したSPDT(Single Pole Double Throw)スイッチICは、1GHzにおいて、挿入損失0.8dB、アイソレーション37dBという良好な特性を示した。
社団法人電子情報通信学会の論文
1995-03-27