文生成による感情表現
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概要
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対話などにおける計算機の人間への応答、自動翻訳への応用、より親しみやすい計算機インタフェースの実現などの見地から、感情の取扱いはとても重要になってきている。感情の研究が盛んになってきたとはいえ、工学としての感情の理論はまだ確立されていない。我々は現在、感情の取扱いについての研究を行っている。一般に感情は情緒、態度、ムードなどを総括する言葉として使われている。ここでは感情を「ある状況の下に発生する心理状態であり、かつ相対的に短時間で消滅するもの」と定義し、驚き、怒り、喜び、悲しみなどを指すものとする。感情が外部情報によって発生し、また変化する過程については以前に述べた。多くの場合感情は何らかの形で表に現れる。このことを感情の表出と呼ぶ。この表出には表情、態度・行動、せりふがある。せりふはまた、言葉、語調、抑揚の要素を持つ。本稿ではこの「言葉」を用いて感情を示すことを考え、さまざまな表現の分類を行う。感情を抱いているのは発話者として話を進める。文から感情を推論する方法は、そのせりふだけから判断する、前後の文脈も用いて判断するの二種類が考えられる。本稿では前者の場合についてだけ述べる。
- 1993-03-01
著者
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