京築地域における水稲良食味品種の食味からみた目標タンパク質含有率

概要

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米の食味に関与する理化学的特性の中で米のタンパク質含有率は重要な食味評価項目(稲津 1990, 松江 1997)と位置付けられている. また, 近年, 米の流通の中で実需者は近赤外分析計等の機器を用いて米の食味評価を行っている. この近赤外分析計の食味総合評価に占めるタンパク質含有率の寄与度は大きいとされており(執行 1991), 低タンパク米生産技術の確立が急務となっている. このような情勢の中で, 福岡県内の品種のうち70%以上の作付面積がある良食味品種「夢つくし」と「ヒノヒカリ」について食味からみた目標タンパク質含有率は明らかとなっていない. また, 福岡県の京築地域は古くから良質米を産する地域として知られている(嵐 1969)が, 食味の実態は明らかとなっていない. そこで, 京築産米の食味評価向上のための基礎資料を得るために, 「夢つくし」と「ヒノヒカリ」について食味を高く維持するための目標タンパク質含有率を設定した. さらに, 京築地域産米のタンパク質含有率の実態を明らかにした.
日本作物学会の論文
2001-05-15