水稲のホールクロップサイレージによる肉用牛の肥育に関する研究.第2報 : 乳用種去勢牛の肥育試験(畜産学)

概要

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1. 乳用種去勢牛を用い, その肥育前期(20週間), 水稲ホールクロップサイレージ(乳熟∿糊熟期刈取)のみを給与し, その後濃厚飼料を給与した(サイレージ区)場合の発育増体性及び枝肉形質について検討した。対照区には肥育前後期を通じて濃厚飼料を給与した。2. 水稲ホールクロップサイレージのみを給与した, 肥育前期20週間の平均DGは, サイレージ区は0.09kg, 対照区は1.01kgであった。また, この期間中の, TDN要求率はサイレージ区は9.5kg, 対照区は5.8kgであった。3. 肥育後期, すなわち濃厚飼料に切換えた後, サイレージ区のDGが約1kgに達するまでに16週間を要した。また, 濃厚飼料切換え後, 体重が650kgに達するまでの日数は, サイレージ区は373日, 対照区は182日であった。なお, この期間中の平均DGは, サイレージ区が0.92kg, 対照区が0.96kg, TDN要求率はサイレージ区が6.08kg, 対照区が7.42kgであった。4,枝肉形質は, ロース芯面積及びロース芯の脂肪交雑は対照区が優った。さらに, 本試験ではstore型の肥育にみられる脂肪付着の過剰はなかった。
神戸大学の論文