第30次南極地域観測隊(1989-1990)におけるPPB実験結果の 一考察(英文)
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概要
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第30次南極地域観測隊では1990年1月に1機の極域周回気球(PPB)実験を行った。放球日は1月5日で, アルゴスシステムを利用して2月2日までの位置データ, 2月7日までのhouse keeping (HK)データを取得することが出来た。完全周回は実現出来なかったものの, 南極大陸の回りを約7/8周し, 気球工学上の様々な情報を得ることが出来た。高度を一定に保つためのオートバラスとシステムは正常に動作し, 放球後15日目にすべてのバラストを消費してしまうまで気球高度を27km以上に維持した。それ以後気球高度は次第に低下していった。15日目まで気球は西回りに約18.7°/日の安定した速さで周回していたが, 次第に周回速度が落ち, 1月25日には停滞し, 1月29日からは逆に東回りに動き始めた。気球高度での時々刻々の太陽天頂角と幾何学的日没時の太陽天頂角を計算し, バラスト投下量との関係を調べたところ, 1日のうちの太陽天頂角の最大値が92.4°より大きくなる頃からバラスト投下量が増大していることがわかった。また昭和基地上空の東西風の変化から気球の周回速度や周回方向の変化を説明することが出来た。
- 国立極地研究所の論文
- 1991-07-30
著者
-
門倉 昭
国立極地研究所
-
太田 茂雄
宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部
-
門倉 昭
極地研
-
秋山 弘光
宇宙科学研究所
-
太田 茂雄
宇宙科学研究所
-
江尻 全機
国立極地研究所
-
太田 茂雄
宇宙科学研究所気球工学部門
-
太田 茂雄
宇宙科学研
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