東支那海横断気球の実現性に関する気象学的考察
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概要
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数日以上の長時間観測を実現するため日本で放球し中国で回収する東支那海横断気球(スパンは1000∿2000km)の実現性について大気力学的見地から検討してみる。日本側の15∿5mbの資料から, (i)5月または9∿10月に九州から放球する場合(期待される観測時間 : 20∿55時間), および(ii)7月に小笠原から放球する場合(期待される観測時間 : 15∿25時間), の二つが見出される。後者のように盛夏の場合は九州からでは10時間程度の短い観測時間しか期待できないが, 気球の南北端の面からは盛夏は最も良い季節と言える。以上の結果は中国側の資料からも確認できる。さらに, 各観測点の相関や成層圏天気図について調べたところ, 晩春や初秋の風速風向分散が大きい頃も気球は1日程度あるいは1000km程度の飛翔でもとの緯度線に回帰する可能性がかなり大きいと考えられる。
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