カキ果実中の主要成分の季節的変化(農学部門)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
カキ果実の生長にともなう糖, デンプン, 有機酸, アスコルビン酸, 可溶性タンニン, 蛋白質および可溶性チッ素含量ならびに呼吸量の季節的変化を富有と平核無を用いて調べた。グルコースとフラクトース含量は果実の生長とともにしだいに増加したが, シュークローズはほとんど変化せず含量も低かった。デンプン含量は平核無では開花後急速に消失したが, 富有では開花3週間後と生長後期に一時的に増加した。リンゴ酸含量は開花3,4週目に一時増加した後減少したが, 富有では成熟期にふたたび増加した。クエン酸含量は開花後漸次減少し, 生長後期より成熟期にかけてふたたび増加した。還元型アスコルビン酸含量は生長とともに減少したが, 生長の後期に一時的に増加した。酸化型アスコルビン酸は含量も低く全期間を通じてほとんど変化しなかった。可溶性タンニン含量は開花後3∿4週目が最も高く, その後はしだいに減少したが, 平核無では後期にやや増加する傾向を示した。蛋白質および可溶性チッ素は開花後3,4週目にピークを示し, その後は生長とともに減少した。
- 京都府立大学の論文
- 1971-10-15
著者
-
稲葉 昭次
京都府立大学農学部果樹園芸学研究室:(現)岡山大学農学部
-
石田 雅士
京都府立大学農学部
-
傍島 善次
京都府立大学農学部
-
傍島 善次
京都府立大学農学部果樹園芸学研究室
-
石田 雅士
京都府立大学農学部付属農場
-
石田 雅士
京都府立大学農学部果樹園芸学研究室
-
稲葉 昭次
京都府立大学農学部
関連論文
- モモ果実の発育に関する生理学的研究 II : 果実中のペクチン物質の季節的消長(農学部門)
- 樹葉の季節的可視域分光特性変化におよぼす植物色素の影響
- スマトラのホームガーデンにおける有用植物の利用
- 単為結実のカキの幼果における ABA, IAA および GA 様物質の内生量の変化
- 21 カキ'平核無'の果実のABA、IAA及びGAs
- カキ'平核無'の果実におけるABA、IAA及びGAsの変化
- カキ樹の生理生態学的研究 IV : 遮光がカキ幼樹の枝梢ならびに根群の生長に及ぼす影響(農学部門)
- モモにおける同化物質の枝梢及び果実への転流と蓄積について(農学)
- モモ果実の光合成による ^CO_2 の取り込みについて(農学部門)
- カキ平核無未熟胚の組織培養(農学部門)
- モモ果実の生育形質について(農学部門)
- カキ果実の発育に関する研究 III : 同化物質の転流ならびに蓄積について(農学部門)
- デラウェアブドウ果実の発育に伴う内生ホルモンの消長--とくに成熟との関係について〔英文〕
- カキ果実の発育に関する研究-2-平核無の種子の発育不全について
- ホルモン処理によるブドウ果実の成熟の調節(農学部門)
- 不稔性白桃花粉の退化過程に関する組織学的研究(農学部門)
- カキの発芽期以降における花器の発育について(農学部門)
- モモ果実の発育に関する生理学的研究 I : 果実発育に伴う組織学的変化(農学部門)
- カキ果実中の主要成分の季節的変化(農学部門)
- モモ果実の糖および有機酸の季節的変化(農学部門)
- マスカット・ベーリー A の無核果粒形成ならびに果粒肥大に及ぼすジベレリン処理の影響(農学部門)
- カキ結果枝の乾物蓄積量と生理落果との関係(農学部門)
- カキの隔年結果防止に関する研究 II : 花芽分化期前後における葉内の窒素, 炭水化物ならびに核酸の消長について(農学部門)
- モモのさし木繁殖に関する基礎的研究 III : ミスト繁殖による緑枝ざしの光合成特性(農学部門)
- モモのさし木繁殖に関する基礎的研究 VI : さし穂採取母樹の枝の形質と発根の関係(農学部門)
- モモのさし木繁殖に関する基礎的研究 V : 発根促進処理についての二, 三の知見(農学部門)
- モモのさし木繁殖に関する基礎的研究 IV : 休眠枝ざしのさし木時期について(農学部門)
- カキの緑斑症果の発現機作に関する研究(農学部門)
- モモのさし木繁殖に関する基礎的研究 II : 緑枝ざしにおける IBA の発根促進効果(農学部門)
- モモのさし木繁殖に関する基礎的研究 I : 体内養分と発根との関係(農学部門)
- 砂耕試験による温州ミカンの異常落葉に関する研究(農学部門)
- ブドウ台木の4倍体育成とその in vitro での生育比較
- マメガキ (Diospyros lotus L.) の胚培養について(農学部門)
- カキ平核無の結果枝の発育に及ぼす台木の影響について(農学部門)
- カキ'富有'の競合関係にある無核果実と有核果実のシンク力と結実
- カキ"富有"の胚のう形成と受精過程が種子形成に及ぼす影響
- 数種プルヌス属植物の果実肥大と核割れとの関係
- モモ果実における核割れの発生要因
- モモ果実における核割れの組織学的観察及び核割れと生理的落果との関係
- カキ無核品種の種子形成および染色体数
- カキ品種"平核無"の原木及び後代の染色体数について
- "平核無"未熟種子の発育不全について
- ネクタリン幼果の気孔の発達と分布密度
- カキ (Diospyros kaki Thunb.) 2,3 の品種の幼果表面構造について(農学部門)
- ニワウメ(Prunus japonica Thunb.)の茎頂培養について
- カキの生理的落果防止に関する研究 II : 受粉および GA 処理が生理的落果に及ぼす影響ならびに果実内オーキシンの消長について(農学部門)
- カキの隔年結果防止に関する研究 : I 新梢内の窒素および炭水化物の季節的変化について(農学部門)
- 日本ナシの台木に関する研究 I : 台木実生の浸透圧価と生育状況(農学部門)
- カキ樹の生理生態学的研究(第 2 報) : 幼樹の生長に及ぼす土性, 土壌反応ならびに土壌水分の影響について(農学部門)
- カキ樹の生理生態学的研究(第 1 報) : 枝梢, 果実および根群の年生長周期について(農学部門)
- 遮光が桃樹の生育, 光合成及び葉の内部構造に及ぼす影響(農学部門)
- 砂耕栽培に対する有機界面活性剤添加の影響(予報)
- モモのさし木繁殖における根原体発達の解剖学的観察
- カキ富有の胚のう形成と受精過程が種子形成に及ぼす影響
- カキ無核品種の種子形成および染色体数
- ‘平核無’未熟種子の発育不全について
- ニワウメ (Prunus japonica THUNB.) の茎頂培養について
- ネクタリン幼果の気孔の発達と分布密度
- カキ富有の結果母枝, 主枝および樹体における単為結果性と果実品質
- カキ結果枝における着果位置と受粉果実の有無が富有と平核無の単為結果に及ぼす影響
- カキ富有の無核果実の結実に及ぼす有核果の影響
- デラウェアブドウ果実の発育に伴う内生ホルモンの消長 : とくに成熟との関係について
- カキ果実の発育に関する研究 (第2報) : 平核無の種子の発育不全につして
- カキ果実の発育に関する研究 (第1報) : 幼果中のサイトカイニン活性について
- カキの生理的落果防止に関する研究 I : 落果波相および分離層形成について(農学部門)
- カキ樹の生理生態学的研究 III : 夜温が新梢生長, 開花ならびに果実肥大に及ぼす影響(農学部門)
- 柿樹の栄養生理的研究(第 1 報) : 無機成分の体内分布ならびに吸収量の季節的変化について(農学部門)
- 桃の肥料三要素吸収量の季節的変化
- 遮光及び無遮光下におけるカキ樹の結果枝乾物蓄積量と生理落果との関係
- 細胞組織学的にみたナシ果実の発育と肥料三要素との関係 (第2報) : 果肉細胞の分裂期および肥大期における三要素の施用効果について
- カキ品種‘平核無’の原木及び後代の染色体数について
- 栽培カキの染色体数について