カキ樹の生理生態学的研究 IV : 遮光がカキ幼樹の枝梢ならびに根群の生長に及ぼす影響(農学部門)
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概要
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末結果の幼樹を用いて, 種々の程度に遮光処理した場合の樹体の生長ならびに根群の伸長におよぼす影響を調査し, あわせて自然光度下における根の呼吸の季節的変化を調査した。その結果, 受光量が低下するにしたがって地上部, 地下部の生長は抑制され, とくに自然光度の1/2以下になるとその影響は著しい。根の生長は遮光処理後20日目で伸長が停止し, その後の生長もほとんど少なく, 自然状態のものに比べて約20日ほど早く生長が終了した。樹体の生長が抑制される結果, 根による肥料の吸収量は減少するが, その場合Nに比べてKの吸収量が低下する。遮光の程度が強まるほど, 窒素の高濃度施用の場合の樹体生長が抑制されるが, とくに根群の生長が著しく劣った。根の呼吸は(室温および35℃で測定), 5月中旬から11月上中旬まできわめて盛んであるが, 生長終了期の12月以後は急激に衰える。しかし冬期12月∿2月の間でもなお相当量の呼吸を示すことが認められた。
- 1966-09-01
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