炭化水素資化性酵母の検索と培養条件(炭化水素資化性酵母に関する研究(第1報),自然科学編)

概要

論文の詳細を見る
各種の炭化水素を炭素源とした培地を用いて,309株の供試菌(同定株133株,未同定の分離株176株)から炭化水素資化性の強い菌株を選択した。その結果,M.japanica 316, M.japonica 6226, M.japonica 6229, C.tropicalis 6019, C.tropicalis 6263, C. trioucakus 6264,土壌からの分離母Y191株の7菌株を得た。Y191株, M.japonica 316はCetaneを炭素源とする培地でとくによい生育をしたが,窒素源として硫酸アンモニウムを使用したばあいは培地のpHが極端に低下した。硫酸アンモニウムのかわりに尿素を用いると,培養によるpHの極端な低下が防止でき,生育量も増大した。Y191株においてとくに生育量の増大が顕著であった。つぎに,赤木によって四日市市の油浸土壌から分離された炭化水素資化性の強いY191号菌(Candida sp.に属する)の生育におよぼす種種の窒素源,界面活性剤などの影響を検討した。窒素源としては尿素が適当であり,その濃度は0.2〜0.8%が良好であった。供試した10種類の界面活性剤のうち,Candida sp. Y191株の生育に効果があったものは,Span 40, Span 80, Span 85であった。中でもSpan 85がもっとも効果的であり,その適量は0.005〜0.01%であった。また,培養フラスコ中の培養液量の増加とともに,一定量の培地からの菌体収量は減少した。しかし,Span 85の添加により,収量の減少は大幅に防止できた。
鈴鹿短期大学の論文

炭化水素資化性酵母の検索と培養条件(炭化水素資化性酵母に関する研究(第1報),自然科学編)

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク