肢体不自由養護学校における地域支援の現状と課題
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概要
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全国の肢体不自由養護学校を対象とし、地域の小・中学校等に在籍する障害のある児童生徒に対する地域支援の現状と課題に関する調査を行った。多くの肢体不自由養護学校が校務として地域支援に取り組んでいる現状が明らかになった。しかし、校務へ位置づけた時期、事例数、担当者の業務の状況、支援地域の設定等から、支援の展開には課題が残されていることが示唆された。肢体不自由養護学校には、通常学級の教師に対して、肢体不自由児の認知特性と学習の困難に対する気づきと理解を促進する支援を行うことが求められるが、現状では身体の不自由さに着目した支援が主として行われており、認知特性や学習の困難さを考慮した支援は少ないことが看取できた。肢体不自由養護学校においては、教科指導の専門性を再考し、その専門性をもとにした地域支援を構築していくことが今後の課題である。
- 障害科学学会の論文
- 2007-03-30
著者
-
任 龍在
Graduate School of Comprehensive Human Sciences, University of Tsukuba
-
安藤 隆男
筑波大学特別支援教育研究センター
-
丹野 傑史
筑波大学大学院博士課程
-
安藤 隆男
筑波大学大学院・教育研究科
-
渡邉 憲幸
筑波大学大学院教育研究科障害児教育専攻
-
松本 美穂子
筑波大学大学院教育研究科障害児教育専攻
-
任 龍在
筑波大学大学院人間総合科学研究科
-
小山 信博
筑波大学大学院人間総合科学研究科
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任 龍在
Graduate School Of Comprehensive Human Sciences University Of Tsukuba
-
丹野 傑史
筑波大学大学院人間総合科学研究科
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