個別の指導計画の作成及び活用に小学校の通常学級教師が主体的に関わるための研究
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概要
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本研究は小学校の通常学級における個別の指導計画の作成の実態を明らかにするとともに、通常学級教師が主体的に関与していくための課題を抽出することを目的とした。小学校7校の教師10名を対象に面接調査を行った。個別の指導計画は、7校のうち6校で作成されており、主な作成者は、通常学級教師が4校、特別支援教育コーディネーターが2校であった。通常学級教師が主体的に関与していくための課題では、〈多忙感・負担感〉〈職務周辺性〉〈不安感〉〈抵抗感〉が生成され、これらは《意識》に分類された。続いて、〈授業への活用〉〈保護者との共通理解〉は《活用》に分類され、同様に《学校体制》が生成された。これらの課題は、特別支援学校において指摘されてきた。特別支援学校がどのように課題を克服し、研究、実践を積み重ねてきたのかが、今後の通常学級における個別の指導計画のあり方を考究する際に重要な知見となることが示唆された。
- 障害科学学会の論文
- 2012-03-30
著者
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