肢体不自由養護学校の集団授業における記述記録のわかりやすさの検討(実践研究特集号)

概要

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指導と評価の一体化を考究するとき、授業記録を指導に生かす観点が重要であるとの認識から、本研究では特に、肢体不自由養護学校におけるティーム・ティーチングによる集団授業での授業記録のわかりやすさに着目して、その構造を明らかにした。さらに、これを参考にしたわかりやすい記録を記述するうえでの研修プログラムを作成し、その有効性について事例的な検討を行った。教師がとらえる記述記録のわかりやすさについて因子分析を行ったところ、「記述のポイント」、「教師の解釈」、「分量の制限」の3つの因子が抽出された。これらの因子は、教職経験に影響を受けないことが明らかになった。さらに、教職経験のない大学院生を対象に、自らが授業者として加わった集団授業での記述記録を、よりわかりやすくするための研修プログラムについて上記知見を踏まえて開発・適用した。その結果、研修プログラムが記録の記述者に対して、どのような記録を記述すべきかの気づきを促し、その記述記録の修正に方向づけを与えたことが示唆された。また、プログラム実施前の記述記録に比べて、実施後の記述記録が集団授業の経験がない、あるいは少ない他者にとってもわかりやすいと判断される傾向にあった。
日本特殊教育学会の論文
2000-03-30

肢体不自由養護学校の集団授業における記述記録のわかりやすさの検討(実践研究特集号)

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