素性構造を媒介する機械翻訳システムの構築
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概要
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近年の機械翻訳研究動向の特徴として,実例参照型の機械翻訳が盛んとなってきたことが挙げられる.この方式の機械翻訳は,文法的に説明の難しい表現の翻訳,知識の追加による翻訳品質の向上などの利点を持つ.反面,大量の例文に対するサーチ時間の増大,適切な例の選択法部分的な例文の組合せ法などの課題を持つ.我々は,素性構造を媒介とし英日間の翻訳を行なう手法について研究を行なっている.本手法は,従来の解析型の機械翻訳手法と例文を参照する手法の折衷型であり,ルールベースのシステムではあるが,構文的な解析を行わずに,部分的な対応を手がかりにルールを適用する.素性構造を媒介することで,二言語間の表面的な対応のみではルール化できない種々の言語現象を素性値の違いという形で明確にし,また素性構造を意味構造に準ずる形で設計し,省略や照応に起因する問題の解析を行なうことを目的としている.現在我々は本手法に基づいて実際的な機械翻訳システムの開発を行なっており,本稿では素性構造の定義システムの構築とルールの獲得手法について報告する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-09-05
著者
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