3次元計測に基づいた顔画像の実時間表情再現方法
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
臨場感通信会議システムでは、参加者の表情を送信側で検出し、受信側において3次元顔モデル(3D Wire Frame Model:WFM)で再現する。筆者らは既に、実時間で表情を検出・合成するため、人物の顔にマーカを貼付し、CCDカメラを用い顔画像中で追跡するとともに、表情の変化を定義したモーションルールに従って表情を再現するシステムを構築しているが、表情再現品質、再現可能表情数等に課題があった。そこで、筆者らは各種表情表出時における3次元計測に基づき、実時間表示を行う手法を提案している。本報告では3次元計測とカメラ画像系の誤差を検討し、表情再現品質の向上を目指す。3次元計測により各種表情表出時における顔表面上の各点における無表情の位置からの移動ベクトルをあらかじめ求め、顔画像に投影して基準ベクトルとする。顔画像から入力されるマーカの動きベクトルを前述の基準ベクトル和で表現し、WFMの各頂点の3次元移動ベクトルを求めることにより表情再現を行う。しかし、主に前述の3次元計測系における誤差要因のため、CCDカメラ系と3D系の関連付けにおいて精度の点で問題があった。本稿では、その問題を克服するために、基準ベクトルを作成する時に、3次元計測データと2次元計測データの誤差が最少になるように、遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm:GA)を用いて各種パラメータを最適化する。さらになお残存する誤差を登録しておき、移動量の計算の際に利用することで、高速で高品質な表情再現を行う手法を、本稿では提案し検討する。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-09-05
著者
-
大谷 淳
(株)ATR知能映像通信研究所
-
岸野 文郎
(株)ATR通信システム研究所
-
海老原 一之
日本ビクター
-
海老原 一之
(株)ATR知能映像通信研究所
-
鈴木 紀子
(株)ATR知能映像通信研究所
関連論文
- アート・ベース・レンダリングにおける視覚的グルーピングと構図制御
- 人物像の実時間認識・生成 : 仮想シーンを介したコミュニケーションの実現を目指して (豊かなヒューマンコミュニケーションのための顔とジェスチャの認識・合成技術特集号)
- 眉間の検出・追跡による頷きと首振りのリアルタイム検出
- D-12-39 表情推定のための顔の眉間位置検出法の検討
- A-16-6 非同期多視点画像を用いた人物追跡システムの構築
- 画像処理による人物認識技術のVR通信への応用
- A-16-1 非接触手振りインタフェースのための実環境ポインティングデバイスの検討
- D-12-81 顔動画像からの表情動作の検出手法に関する検討
- 最大エントロピー法と高次モーメント特徴量に基づく眼球運動パターンの時系時解析
- 10-1 画像特徴量に起因する眼球運動の時系列解析
- 2.5次元画像からの面対称性の検出
- 曲面再構成のための適応格子生成法 : 階層的三角パッチ表現並列生成アルゴリズム
- 3次元曲率を用いた顔の同定 : 顔の3次元形状特徴抽出
- 視線検出のための瞳孔抽出光学系の設計法
- 大画面・広視域両眼立体視表示方式のための光学系設計
- 実写画像に基づく枝振りを考慮した樹木のモデリング手法
- ATRにおける仮想コミュニケーション環境の研究
- 分身コミュニケーションの提案と検討 : ノンバーバル情報の認識を利用した新たなコミュニケーション手段
- 実写映像に基づいた3次元樹木モデルの生成
- A-16-14 動的インタラクションを可能にする樹木のCGアニメーション
- D-12-80 頭部の移動・回転に対応可能な実時間表情推定法
- 風による樹木の運動アニメーション
- 実写映像に基づく樹木モデル生成法の検討
- 実写映像に基づいた樹木のモデリング
- アフィン座標系に基づく任意視点からの画像生成の検討
- ステレオ画像からのアフィン座標系に基づく任意視点からの見え方生成の検討
- 顔動画像からのHMMによる表情認識 : Wavelet変換とコードワード選択追加型VQによるシンボル系列化
- 注視点検出のための特徴点3次元位置計測法
- 瞳孔の抽出処理と頭部と動きを許容する視線検出装置の試作
- 顔と瞳孔の3次元位置計測に基づく注視点検出アルゴリズム
- 視点追跡を用いた広視域立体表示方式の検討
- 運動視表示における遅延の影響と高速画像生成表示方法の一検討 : 画像処理・コンピュータビジョン
- 5-2 視線追跡形高速画像生成表示法の提案
- A-165 マルチモーダル3-D形状編集システムの実現(A-6. ヒューマンコミュニケーション,一般講演)
- 階層的な3次元物体形状の高能率符号化
- Octree表現された3次元物体形状の高能率符号化方式 : 情報ディスプレイ,無線・光伝送,画像通信システム,画像応用
- 位置情報を手がかりとする画像検索法
- アート・ベース・レンダリングにおける視覚的グルーピングと構図制御
- 画像計測データからの静的手形状認識
- 把持動作におけるターゲット予測
- 把持動作におけるターゲット予測
- フラクタルを用いた階層的な樹木形状表現による3次元樹木画像の高速生成方法
- カルマンフィルタを用いた多数カメラによる複数人物追跡の検討
- 6-4 パソコン版MICSにおける実時間人物動き検出
- 実時間人物全身像動き検出手法の検討
- 実時間人物全身像動き検出手法
- 臨場感通信会議システムにおける3次元顔画像処理
- 臨場感通信会議システムにおける3次元顔画像処理
- 臨場感通信会議システムにおける3次元顔画像処理
- 美術解剖学に基づいた仮想変身システムのための実時間人物表情再現
- Snakeを用いた複雑形状輪郭の自動抽出・追跡法の一検討
- 能動的カメラによる面対称性を用いた3次元物体形状復元のためのテクスチャマッピング法の検討
- 隠れマルコフモデルを用いた動画像からの人物の行動認識
- 空間多重フィルタリングに基づく3次元曲面の特徴計測
- 視点に追従した背景画像切り出し表示法に関する一検討
- ロボットの物体操作を制御する能動的カメラシステム
- 連続シルエットを用いた3次元モデルの復元とその未知領域の検出
- 双線形補間を用いた2個の検出パラメータにより制御された口の3次元実時間アニメーション
- 臨場感通信会議システムの評価 : 感情認識と伝達について
- 臨場感通信会議システムの評価 : 感情認識と伝達について
- テクスチャーモーフィンクを用いた臨場感通信会議のための布の実時間アニメーション効果 : 放送方式,画像処理・コンピュータビジョン,映像表現,画像通信システム,画像応用
- Implicit Function手法を用いた人物像のための筋肉と皮膚表面のリアルなモデリングとアニメーション : 画像処理・コンピュータビジョン
- Implicit Function手法を用いた人物像のための筋肉と皮膚表面のリアルなモデリングとアニメーション
- 把持動作におけるプリシェイピングからの目標物体の推測
- 3次元仮想物体生成・編集システムにおけるドメイン遷移メカニズムの実現
- メンタルイメージの可視化支援システムの評価
- 弱透視エピポーラ幾何を用いた実時間頭部動き推定に関する検討
- 非同期多視点画像による人物追跡手法の検討
- 表情シーケンス画像からの個別表情抽出に関する検討 : ある表情の表出過程における別の表情への変化が発生する場合
- 人物頭部の動きを考慮した顔動画像からの個別表情抽出・認識の検討
- ATR知能映像通信研究所における人物の表情・姿勢推定法の研究
- HMMを用いた動画シーケンスからの個別表情抽出に関する検討
- 遺伝的アルゴリズムを用いた顔画像からの表情と顔の姿勢の推定
- 連続出力確率密度分布を用いたHMMによる動画像からの複数人物の表情認識
- 最適視点の選択による手形状認識の安定化
- 30-3 オプティカルフローを用いた実時間表情認識に関する検討
- 連続出力確率分布を用いたHMMによる動画像からの不特定人物の表情認識の検討
- 時系列表情画像の解析処理に基づく表情変換法の検討
- HMMを用いた顔動画像からの表情認識に関する検討
- 臨場感通信会議における人物動作の再構成に関する一検討
- 少数センサデータからの全身動作の再構成に関する一検討
- 少数センサデータからの上半身動作の再構成に関する一検討
- アクティブカメラを用いた実時間表情検出・再現処理の検討
- コンピュータビジョンに於ける実時間表情検出処理の検討
- 領域抽出のための表色系モデルの特性検討
- 人間主体の知的通信システムの実現を目指して : 臨場感通信会議
- 可搬型ディスプレイにおける直接操作入力方式の実現
- 視覚情報と触覚情報の間の遅延知覚に関する検討
- 24-3 把持動作におけるターゲット予測
- 仮想空間における影の効果に関する評価
- 多数カメラによる実時間手振り認識
- A-164 3次元投影カーソルの提案と評価(A-6. ヒューマンコミュニケーション,一般講演)
- 人物像合成のためのステレオ画像からの動作認識法
- 赤外線カメラを用いた実時間人物全身像動き検出
- ウェーブレット変換の位相情報を用いた顔動画像からの表情認識に関する検討
- 3次元計測に基づいた顔画像の実時間表情再現方法
- 周波数領域変換を用いた実時間表情検出
- 時系列画像から推定される画素値分布に基づく手領域抽出
- 知覚的運動幾何学 : ロボットマニピュレータの視覚に基づく制御 : 高精細画像と一般 : 放送方式 : 映像表現 : 画像処理・コンピュータビジョン : 画像通信システム : 画像応用
- 絵画と鑑賞者の双方向コミュニケーションを目指して