大画面・広視域両眼立体視表示方式のための光学系設計

概要

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レンチキュラスクリーンを用いた両眼立体視表示方式を大画面・広視域化することを目的として,視点位置検出に合わせて液晶プロジェクタを機械的に駆動制御する方式について検討した.この方式では,プロジェクタの駆動によって,視差画像が左右の眼に常に矛盾なく投影されるため,特殊な眼鏡を必要とせず頭部の動きを広い範囲で許容して立体視が可能である.レンチキュラレンズの設計,および,プロジェクタ駆動方法の解析には,レイトレーシングの手法を用いた.この手法の妥当社は,20inchスクリーンの実システムを用いた実験との比較により確認した.同手法を用い,70inchスクリーンの表示システムを設計したところ,視距離260cm(視野角31゜)の位置を中心として,半径50cmの範囲が観察可能であるとするシミュレーション結果を得た.また,レンズの曲率を変化させる視域拡大形スクリーンでは,視距離225cm(視野角35.5゜)で同様な結果が得られた.本システムは臨場感表示装置として期待できる.
1993-04-25