Sumi-Nagashi : 作家の感性を刺激する触感を持つ絵の具によるデジタル作画ツール(メディアアート, <特集>インタラクション: 技術と展開)
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概要
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デジタル技術の進展にともない芸術の分野においても多様な表現手法を選択することが可能となった.絵画においても既存のデジタルツールは作業を効率化するうえでは有用ではあるが, 芸術的な創作活動において重要である作者の身体性という要素を, 作品としてのデジタルな絵画に取り入れることは困難であった.本システム「Sumi-Nagashi」は, キャンバスの触感やデジタルな絵の具の仮想的な属性を, 作家が体感しつつ作品を創りあげることを可能とする一種のデジタルツールである.ユーザは筆型のデバイスを手に持ち動かすとき, その場の色の状態に応じた属性を体感する.たとえば「色の重さ」という概念を定義することにより, 心理知覚的な印象に応じて暗い色からは重く, 明るい色からは軽い感触を, 筆を持つ手で感じることができるようにする.絵画より生じる触感(力覚)を提示するための装置としてここでは「Proactive Desk」と呼ばれる2次元の力覚ディスプレイを用いた.既存の力覚提示をともなうデジタル作画ツールは, 主に視覚的にも触覚的にも正しい絵画のシミュレータとなるべく開発されてきた.しかしながら我々は, デジタルならではの表現を用い, 感性への新たな刺激を作家らに与える手段の提供こそが重要であると考える.本システムはデジタルな絵の具に対する意味付けを通じ, ユーザに創造的な芸術活動にいかに身体性が重要であったかを再認識させる機会を与える.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2005-07-15
著者
-
吉田 俊介
国際電気通信基礎技術研究所
-
楜沢 順
千葉商科大学政策情報学部
-
柳田 康幸
名城大学 理工学部
-
柳田 康幸
名城大学
-
柳田 康幸
Atrメディア情報科学研究所
-
柳田 康幸
東京大学大学院工学系研究科計数工学専攻
-
野間 春生
株式会社 国際電気通信基礎技術研究所 知識科学研究所
-
吉田 俊介
Atrメディア情報科学研究所
-
鉄谷 信二
ATR通信システム研究所
-
保坂 憲一
東海大学 情報通信学部
-
保坂 憲一
ATRメディア情報科学研究所
-
鉄谷 信二
ATRメディア情報科学研究所
-
野間 春生
ATRメディア情報科学研究所
-
保坂 憲一
電電公社
-
鉄谷 信二
Atrメディア情報科学研究所:(現)東京電機大学理工学部
-
鉄谷 信二
Nttヒューマンインターフェース研究所
-
柳田 康幸
名城大 理工
-
楜沢 順
ATRメディア情報科学研究所
-
須佐見 憲史
ATRメディア情報科学研究所
-
須佐見 憲史
(株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)
-
保坂 憲一
Nttヒューマンインタフェース研究所 メディア応用システム研究部
-
保坂 憲一
Ntt
-
保坂 憲一
東海大学情報理工学部情報メディア学科
-
野間 春生
株式会社国際電気通信基礎技術研究所知能ロボティクス研究所
-
鉄谷 信二
東京電機大学未来科学部情報メディア学科
-
楜沢 順
千葉商科大学
-
須佐見 憲史
国際電気通信基礎技術研
-
柳田 康幸
東京大学大学院情報理工学系研究科:(現)atrメディア情報科学研究所
-
吉田 俊介
ATRメディア情報学研究所
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