帰納的学習を用いた訳語推定手法の派生語および複合語における有効性の評価
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概要
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機械翻訳手法において辞書未登録語の処理は大きな問題の一つである.これは, 翻訳対象の中に辞書未登録語が出現した場合に, その翻訳に失敗したりあるいはその翻訳が不可能になるためである.我々は, この問題の解決を目指して研究を進めている.本論文では, 辞書未登録語の訳語推定に利用する単位を, 単語とその訳語の字面から帰納的学習を用いて抽出する方法を提案し, 更に既存の辞書の見出し語とその訳語の組, 接辞と訳語の組およびそれらを利用して抽出した単位を利用した辞書未登録語の訳語を推定する手法を提案する.なお, 本論文では対象とする辞書未登録語の種類を派生語と複合語とし, 英単語の辞書未登録後に対する日本語の訳語を推定する手法について考察する.更に, 本手法をもとに実験システムを作成し, そのシステムに対して行った実験結果について述べる.この実験では四つの異なる分野の英文から実験データを抽出し, この実験データに対して平均63.7%の有効推定率を得ることができ, 本手法の有効性を確認した.
- 1998-09-25
著者
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栃内 香次
北海道大学大学院工学研究科電子情報工学専攻
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荒木 健治
北海学園大学工学部 電子情報工学科
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桃内 佳雄
北海学園大学大学院工学研究科電子情報工学専攻
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笹岡 久行
旭川工業高等専門学校専攻科生産システム工学専攻
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笹岡 久行
北海学園大学工学部
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