将棋の序盤における柔軟な駒組みのための一手法(2)

概要

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本研究室では人工知能の研究の一環として、ワークステーション(SUN4)上で言語Prolog(Quintus Prolog)を使いコンピュータの将棋システムを作成している。将棋において序盤できちんとした駒組みで王を囲えるかどうかは勝ち負けにつながる重要なことである。普通コンピュータに序盤の駒組みをさせる場合には定跡(定跡とは、将棋の序盤の各戦法において、長い年月を掛けて研究された、「ほぼこの局面においては最善手であろう」という手の集まり)を使って駒組み(囲い)を進める。しかし定跡を普通に入力しそれに沿って指していくだけでは相手が定跡からはずれた手を打ってきた場合、すぐ定跡が使えなくなる。そこで前回の発表[l]では、相手の手に対して柔軟に対処し駒組みをする方法「目標地点指定方式」を考案し発表した。本稿では、前回の「目標地点指定方式による駒組み」を応用し、自分や相手の戦法に合った駒組みの選択、および駒組みの発展について述べる。これらを採用したことにより、序盤において、より適切で柔軟な駒組みをするようになった。
一般社団法人情報処理学会の論文
1991-02-25