Halopredone acetate (THS-201)の毒性試験 : (III) ラットにおける慢性毒性試験
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概要
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局所貯留性ステロイド剤であるTHS-201についてラットにおける12箇月間の連続皮下投与を実施し, その毒性及び2箇月間の休薬による回復性を検討した結果, 以下の結論を得た。1. 試験期間中, 計15例の死亡あるいは切迫屠殺例が認められたが, いずれも偶発と判断された。2. THS-201の2.5 mg/kg/day投与群では一般症状で腰部の疎毛がみられ, 体重増加抑制, 摂餌量の減少及び雄のみに摂水量の減少も認められた。尿量の増加, 尿比重の低下及び尿中K排泄量の増加が雌のみに, また, 白血球分類ではリンパ球率の減少及び分葉球率の増加がみられ, それらに関連して軽度の胸腺の萎縮及び脾重量の減少が認められた。また血清リン脂質の増加, AG比及びアルブミン分画の減少, α_2-, β- 及び γ-グロブリン分画の増加が雄のみに, 中性脂肪の減少が雌のみに, α_1-グロブリン分画の減少が雌雄にみられ, 投与部位には検体残存と関連して異物肉芽腫及び膿瘍が観察された。上記の変動のうち投与部位の変化, 雌の腰部疎毛及びα_1-グロブリン分画の減少, 雄の α_2-グロブリン分画の増加を除き, 回復傾向が認められた。3. THS-201の0.5 mg/kg/day投与群では一般症状で雌のみに腰部の疎毛が観察され, 軽度の体重増加抑制が認められた。また2.5 mg/kg群と同様の白血球系の変動及びβ-グロブリン分画の増加及び胸腺重量の減少が雄のみに認められた。これらの変動はいずれも2.5mg/kg群より軽度であり全てに回復がみられた。4. THS-201の0.1及び0.02mg/kg/day投与群では検体投与の影響と考えられる変化は認められなかった。5. 以上のことからTHS-201の12箇月間連続皮下投与による無影響量は0.1 mg/kg/dayであり, 確実中毒量は0.5 mg/kg/dayであることが示された。
- 1985-08-31
著者
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太田 裕子
株式会社 化合物安全性研究所
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須藤 純一
東日本学園大学薬学部毒理学教室
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新保 幸太郎
株式会社化合物安全性研究所
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竹内 雅也
株式会社化合物安全性研究所
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田辺 恒義
東日本学園大学薬学部薬理学教室
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岡崎 修三
株式会社化合物安全性研究所
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一戸 瑞枝
株式会社 化合物安全性研究所
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ー戸 瑞枝
株式会社化合物安全性研究所
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太田 裕子
株式会社化合物安全性研究所
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田辺 恒義
北海道大学:東日本学園大学
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須藤 純一
株式会社化合物安全性研究所
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