イオン交換樹脂によるテルルの分離
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概要
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塩酸酸性溶液中の4価テルルは重クロム酸イオンにより定量的に6価の状態に酸化される.また,この重クロム酸イオンが共存する6価テルルの塩酸酸性溶液に過酸化水素水を加えて,まず重クロム酸イオンを分解したのち,湯浴上で蒸発乾固することにより6価テルルを完全に4価の状態に還元できる.このようにして統一した4価および6価テルルのイオン交換樹脂に対する行動を塩酸濃度を種々変えて調べた.4価テルルは0.3<I>N</I>以下の塩酸酸性で陽イオン交換樹脂に完全に捕そくされる.6価テルルは0.1~1<I>N</I>の塩酸酸性でどちらのイオン交換樹脂にも捕そくされない.テルルの存在状態を変えながら,陰陽両イオン交換樹脂を併用してBi<SUP>3+</SUP>,Fe<SUP>3+</SUP>,Cu<SUP>2+</SUP>,Ni<SUP>2+</SUP>,Co<SUP>2+</SUP>と共存するテルルを分離定量してよい結果を得た.また,核分裂生成物中の放射性テルルを陽イオン交換樹脂を用いて分離,定量したところ,同位体希釈法で得られた結果とよく一致した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
-
吉田 仁志
北海道大学理学部化学科
-
蟇目 清一郎
北海道大学理学部化学教室
-
林 謙次郎
北海道大学理学部化学科
-
太秦 康光
北海道大学理学部化学教室
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林 謙次郎
北海道大学理学部化学教室
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林 謙次郎
北海道大学理学部
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吉田 仁志
北海道大学理学部
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太秦 康光
北海道大学理学部
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蟇目 清一郎
北海道大学一般教養部化学教室
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