カドミウムイオン選択性電極を用いる亜鉛の電位差滴定
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概要
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カドミウムイオン選択性電極を指示電極とする亜鉛の電位差滴定について基礎的検討を行い,他種イオン中の亜鉛の定量へ応用した.すなわち,滴定速度,溶液のpH,共存物質の影響などを検討し,それらの結果に基づいて亜鉛の定量条件を次のように確立した.亜鉛を含む溶液を100m1ビーカーにとり,酢酸緩衝溶液を用いてpHを5.5に調節した後0.01M Cd-EDTA溶液を添加し,液量を約50mlとする.これにカドミウムイオン選択性電極と参照電極をそう入し,かくはんしながらEDTA溶液で滴定する.この条件により(0.01〜0.2)m molの亜鉛の定量が可能であった.共存するイオンについて検討した結果,100倍濃度までのナトリウム,カリウム,カルシウム,マグネシウム,バリウム,塩化物イオン,10倍濃度までの硫酸イオンなどは定量の妨害とならず,カルシウムが100倍量共存するときの亜鉛0.1m molの繰り返し測定精度は0.07%であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1976-06-10
著者
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