天然水中の臭素,ヨウ素の定量法

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概要

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天然水中の臭素,ヨウ素の定量を目的として,多量の塩素イオンと共存する微量の臭素イオン,ヨウ素イオンの定量法を検討した.Kolthoffの方法に基づいた方法で臭素,ヨウ素の合計量を求め,Winklerの方法に基づいた方法でヨウ素の量を求め,臭素の量はそれらの差から算出する.この方法により0.02〜1mgのBr<SUP>-</SUP>,I<SUP>-</SUP>が数千倍のCl<SUP>-</SUP>と共存している場合でも定量可能である.また温泉水,油田塩水などに普通に存在する程度のNa<SUP>+</SUP>,K<SUP>+</SUP>, Ca<SUP>2+</SUP>, Mg<SUP>2+</SUP>, Fe, Mn, HCO<SUB>3</SUB><SUP>-</SUP>,SO<SUB>4</SUB><SUP>2-</SUP>などの成分は妨害しないことを確めた.臭素,ヨウ素含量が0.5mg/<I>l</I>以下の場合には,炭酸ナトリウムを加えアルカリ性として湯浴上で濃縮すればよく,温泉水,油田塩水などの場合には,塩素と臭素,ヨウ素との含量比にほぼ一定の関係があるから,用いる試料の量は塩素イオンの量で見当をつけるとよい.
社団法人日本分析化学会の論文

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