南極バンダ湖の微量金属の分布とその起源(英文)
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概要
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1978-79年のフィールドシーズンに南極バンダ湖(水深68m)で表層から底層まで10層の採水を行い, その微量金属(Al, Fe, Ni, Cu)を定量した。銅は塩素と同様な分布を示した。アルミニウムは水深によらずほぼ一定の値を示した。鉄は55m以浅ではほぼ一定の値を示すが, それ以深で急激な濃度増加が認められた。これは3価の鉄が底付近で還元され上方に拡散し, この過程をくり返したためと考えられる。湖水中で大きな除去過程がない(対塩素比が水深によらずほぼ一定)と考えられる銅を微量金属の代表として, その起源を考察した。湖水のCu/Na比は海水に比べ3桁以上高い値であり, またCu/Na比は南極点などの雪氷の値に近似しており, エーロゾル-降雪-氷河-氷河融水-バンダ湖の径路が微量金属の起源と考えられる。
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