ラットにおけるChenodeoxycholic acidとDehydrocholic acidの利胆特性
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概要
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ラットに慢性胆管瘻を設置後,無麻酔下で胆汁を採集し,2,3胆汁酸を用いて胆汁酸組成の面から,胆汁分泌機構を検討した・外胆管瘻設置後には,胆汁流量,胆汁酸は有意に減少した.胆汁酸の減少は二次胆汁酸の減少として認められた.cholicacid 30μM/100g/hrの適用では,胆汁流量は約45%増加した.総胆汁酸量も適用量の増加にともない有意に増加した.胆汁中の胆汁酸組成では,cholic acidの著明な増加として認められた.chenodeoxycholic acidの適用では胆汁流量の増加は認められなかった.胆汁酸組成ではchenodeoxycholic acidはわずかに増加したが,総胆汁酸量としては減少傾向であった.dehydrocholic acidの適用では胆汁流量は著しく増加したが,胆汁中にdehydrocholic acidは認められず,3α,7α-dihydroxy-12-keto-5β-cholanic acidが著明に出現した.また,cholic acidのわずかな増加が認められた.胆汁流量と総胆汁酸排出量の関係では,胆汁酸にもとづく胆汁分泌は,胆汁酸の適用量によって異なっていた.一方,胆汁酸濃度とNa<SUP>+</SUP>,K<SUP>+</SUP>濃度には全く相関性が認められなかった.以上のことより,Na<SUP>+</SUP>,K<SUP>+</SUP>分泌は胆汁酸分灘と相関しないことが推察され,また,胆汁分泌は胆汁酸組成,胆汁酸の濃度によってその分泌機構が異なることが示唆される.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
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