BrovanexineおよびBR227連続適用によるラット気管腺分泌活性の変化
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概要
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brovanexine(BvX)およびBR-227の去疾効果を検索する目的で,これら両薬物の連続経口適用時の気管腺に含有される酸性糖蛋白(AGP)の動態を含めた分泌活性に及ぼす影響について,bromhexine(BH)と比較検討を行った.実験には,Wistar系雄性ラット(体重152〜160g)を用いた.BvXとBR-227の10,20mg/kgならびにBHの10mg/kgを1日1回,1,3,7および14日間連続経口適用した.最終適用後,pentobarbital-Na麻酔下で,潟血致死し,気管を摘出して,光顕用組織標本を作製した・気管腺の活性は,先に報告した組織学的/組織化学的指標に従い計量的に解析した.BvX,BR-227およびBH適用群に於いて,気管腺腺房外径は大きな変化が生じなかったが,腺房内径(A<SUP>I</SUP>)は,適用第1日目から増加傾向を示し,3日間以上の適用では,著明な増加が認められた.気管粘膜固有層の厚さに対するA<SUP>I</SUP>の比率(A<SUP>I</SUP>WR)は,BvXおよびBR-227の20mg/kg適用群で,適用第1日目より,また,10mg/kg適用群では,3日間適用から増加が生じた.一方,BH適用群に於いては,1,3日間適用でcontrol群との間に差は見られず,7および14日間適用で増加が認められた.また,alcian blue-periodic acid染色で青の色調を示すAGP高含有腺房細胞数は,各薬物の適用第1日目から減少を生じ,これら薬物の7および14日間適用では,alcian blue染色陰性の細胞も出現した.これらの組織化学的変化は,各薬物間に於いて,発現時期および作用強度に差が認められなかった.以上の結果より,BvXおよびBR-227の連続経口適用は,気管腺の分泌活性を充進すると共に,腺房細胞に含有されるAGPに対して溶解作用を示すことが明らかとなった.そして,これら両薬物は,気管腺分泌亢進作用に比較して,粘液溶解作用をより惹起しやすいことが示唆された.
著者
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下山 潔
星薬科大学 薬理
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三澤 美和
星薬科大学
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柳浦 才三
星薬科大学
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山崎 光雄
北陸製薬(株)中央研究所
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武田 弘志
星薬科大学薬理学教室
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久保 信治
北陸製薬(株)中央研究所
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下山 潔
星薬科大学薬理学教室
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