Morphine連続適用による雄性ラット尿中低分子蛋白の排泄減少における内分泌系の関与 : 特に,血清中Testosterone,Corticosterone,およびThyroxineとの関連性
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概要
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morphine連続適用による雄性ラット尿中低分子蛋白(LMWP)の排泄減少の機構について内分泌系との関連性を検討した.尿中LMWP排泄は,睾丸摘出後に約50%排泄が減少し,testosterone投与により排泄の回復が認められた.また,副腎摘出によって尿中LMWP排泄は変化を受けなかったが,これにcorticosteroneを投与すると著明なLMWP排泄増加が観察された.morphine(0.5mg/g food)連続適用後7日目の尿中LMWP排泄が著明に減少している状態において,血清申testosteroneおよびcorticosterone濃度はそれぞれ対照群に比較し増加傾向を示していた.さらに,睾丸摘出および副腎摘出後にmorphineを連続適用した時,無処置群にmorphineを適用した場合と同率の尿中LMWP排泄減少が観察された.一方,血清中thyroxine濃度はmorphine適用後7日目に対照群に比較して有意に減少していた.morphine連続適用後にthyroxineを投与した結果,尿中LMWP排泄減少に対するthyroxineの用量依存的な回復作用が観察された.以上の結果より,生理的状態においては尿中LMWP排泄にtestosteroneおよびcorticosteroneが関与し,testosteroneの方がcorticosteroneよりもLMWP排泄に及ぼす影響の特異性は高いと考えられた.しかし,morphine連続適用後のLMWP排泄減少の機構に,testosteroneおよびcorticosteroneを介する作用は考え難く,thyroxineが関与する可能性が示唆された.
著者
-
鈴木 勉
星薬科大学薬品毒性学教室
-
柳浦 才三
星薬科大学
-
遠藤 仁
東京大学医学部薬理学
-
酒井 文徳
東京大学医学部
-
秋葉 勇
星薬科大学薬理学教室
-
酒井 文徳
東京大学医学部薬理学教室
-
鈴木 勉
星薬科大学 薬品毒性学教室
-
遠藤 仁
東京大学医学部薬理学教室
-
遠藤 仁
東京大学医学部薬理
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