中学生の数学的能力の発達・変容に関する調査研究(4) : 「数」得点の変容に関する特徴の分析
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概要
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Kassel-Exeter Projectによって開発された共通問題を用いて,日本の中学生の数学的能力の発達・変容を調査し,その検討を通して,よりよい数学教育に向けての示唆を得ることが本研究の目的である。「数」調査問題をもとに1019名の公立中学校2,3年生を対象とする調査を行ったところ,日本の中学生の「数」得点は1年次からすでに高いレベルにあり,そのレベルを維持したままで,イギリス・ドイツなどと比して遜色のない程度の伸びを示していることがわかった。さらに,問題ごとの正答率の変容に着目すると同時に,被験者を3つの群に層化することによって,正答率の変容の要因を分析した。その結果,数学学習に対する「潜在力」の高い生徒および「潜在力」の低い生徒の「数」得点の変容に関する特徴が洗い出され,個に応じた数学指導を考慮していく際の示唆が得られた。
- 1999-03-31
著者
-
山口 武志
鹿児島大学教育学部
-
山口 武志
福岡教育大学
-
中原 忠男
環太平洋大学
-
Koyama Masataka
Hiroshima Univ.
-
重松 敬一
奈良教育大学
-
岩崎 秀樹
広島大学国際協力研究科
-
飯田 慎司
福岡教育大学
-
岩崎 秀樹
広島大学大学院教育学研究科
-
小山 正孝
広島大学教育学部
-
中原 忠男
広島大学教育学部
-
飯田 慎司
福岡教育大学教育学部
-
山口 武志
鹿児島大学
-
植田 敦三
広島大学学校教育学部
-
小山 正孝
広島大学大学院
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