精神遅滞児の数概念における等価関係の発達的特徴 : 等価関係の発達とその援助について

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概要

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精神遅滞児の数刺激等価関係の特徴とその促進方法を検討した。対象は、3歳後半から6歳前半の健常児78名およびMA3歳台の精神遅滞児14名であった。数刺激は、おはじき、音声による数詞、数字、指表示を用いた。数刺激の対応で対称律と推移律が共に成立する数刺激対を等価刺激対とした。精神遅滞児では、数詞に対するおはじきの選択が困難であった。数2・3における等価刺激対の度数について、健常児では指表示とおはじきの対が最多であった。しかし、精神遅滞児では少なく、指表示とおはじきの一対一対応操作が遅滞する傾向を指摘できた。対応操作の遅滞は、数詞による標識づけの困難に関連することが示された。数詞に対する事物の操作ができなかった重度精神遅滞者を対象に、推移律を用いた指導の結果、数3と5の数詞に対する事物の選択が可能となった。数刺激の等価関係の成立は、推移律を用いた見本合わせ課題による指導で促進されることが示された。
日本特殊教育学会の論文
1997-11-30

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