超重度障害児における応答の特徴とその表出を促す指導について

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概要

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療育の進歩に伴い、継続的な医療介護を必要とする超重度障害児(超重障児)の教育の充実が必要とされてきた。本研究は、指導の結果、安定した応答を表出した事例について、指導経過と応答特徴を検討し、応答を促す指導について考察した。事例は生後、脳性麻痺と重度精神遅滞を伴うと診断されたが、14歳4カ月時の窒息事故により超重障児と判定され、働きかけに対する応答はほとんど認められない状態を示した。養護学校高等部において、行動観察より、快を伴う受容に関連した「舌を出す」行動について指導仮説を作成し、修正しながら、受容の選択を促す指導を展開した。指導の開始当初には「舌を出す」行動は微弱で不安定であったが、2年間の指導後、応答的表出が安定した。心拍反応を測定した結果、働きかけを選択して受容していることが確認された。このことから、快と不快の受容に関する指導仮説に基づく指導は、微弱な応答を促す上で有効であることを指摘できた。
日本特殊教育学会の論文
1998-06-30

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