とうもろこし早生品種「ヘイゲンワセ」の生育にともなう飼料価値の変化
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概要
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とうもろこし早生品種「ヘイゲンワセ」の生育にともなう化学成分含量の変化を観察した。また,糊熟後期,完熟期,過熟期の3つの熟期でサイレージを調製し,緬羊による消化試験を実施した。その結果,次の様な所見を得た。1.子実の化学成分含量から見た諸性質は黄熟後期にいたる迄変化し,それ以降は変わらない。2.全植物体の粗蛋白質含量は熟期にともなって減少するが黄熟後期以降は一定となり,その値は7%程度である。そして,全粗蛋白質中に占める子実粗蛋白質の割合は熟期とともに増加し過熟期では70%を越えていた。3.セルラーゼ法によって得た可消化乾物含量の値では水熟期から過熟期にいたる迄,67%前後で変化は認められないが,その中のデンプン濃度が増加する。4.3つの熟期のサイレージでは完熟期のTDN含量が最も高かったが,糊熟後期のサイレージとの間には有意な差はなかった。また,糊熟後期のサイレージではDCP含量が5%を越えるが,完・過熟期のサイレージでは3%に満たない。5.乾物・TDN収量とも完熟期が最も高い値を示していた。
- 日本草地学会の論文
- 1977-04-30
著者
-
阿部 亮
畜産試験場
-
櫛引 英男
北海道立十勝農業試験場
-
早川 政市
北海道農業試験場畜産部
-
阿部 亮
北海道農業試験場畑作部
-
岩崎 薫
北海道農業試験場畑作部
-
仲野 博之
北海道立十勝農業試験場
-
名久井 忠
北海道農業試験場畑作部
-
早川 政市
北海道農試畑作部
-
仲野 博之
(前)十勝農業試験場
-
岩崎 薫
北海道農業試験場
-
櫛引 英男
十勝農業試験場
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