トウモロコシサイレージの多給が泌乳最盛期の乳牛の採食量, 泌乳量および圃場収益性に及ぼす影響

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泌乳最盛期(分娩後日数40日)のホルスタイン種泌乳牛12頭を供試して, トウモロコシサイレージの給与量が産乳量, 乳成分に及ぼす影響を検討し, その経済性を比較した。試験区の粗飼料源を, 1)チモシー乾草1kg+トウモロコシサイレージ飽食(CS区)および 2)トウモロコシサイレージ5 kg(乾物)+チモシー・アカクローバ混播牧草サイレージ飽食(CG区)とし, TDNおよび粗タンパク質(CP)要求量の不足分を濃厚飼料で補充し, 1期3週間の反転法で泌乳試験を行い, 飼料摂取量, 乳量, 乳成分を調査した。さらに, 粗飼料の乾物収量, 生産費および濃厚飼料の購入費から, 牛乳生産に対する飼料費を試算した。その結果, トウモロコシ, 牧草サイレージのTDN含量(DM中)はそれぞれ, 67%, 64%であった。乳牛の粗飼料摂取量はCS区とCG区の間に差は認められず, 濃厚飼料, 全飼料摂取量にも差は認められなかった。乳量, 乳成分とも区間に差は認められなかった。粗飼料の生産費はトウモロコシサイレージが27.6円/kg, チモシー乾草33.4円/kg, 混播牧草サイレージ22.6円/kgで, 1日1頭あたりの飼料費は, 粗飼料, 濃厚飼料とも, CS区がCG区より高かった。また, 4%FCM1kgあたりの飼料費もCS区がCG区より高かった。一方, 圃場面積あたりでは, CS区がCG区より飼養可能頭数が多いため, 飼料費はかかるものの, 乳生産量が増し, より高い収益が期待できることが示唆された。
日本草地学会の論文
1999-04-30

トウモロコシサイレージの多給が泌乳最盛期の乳牛の採食量, 泌乳量および圃場収益性に及ぼす影響

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